師範学校を中心とした教員養成は、「師範タイプ」の教師をつくり出したといわれている。戦前の小学校教員一般の社会的評価として、師範学校出身は真面目で親切であるが、「とかく形式的、画一的、孤立的、閉鎖的な意識・行動を持ち、道学者風」であり、「自由な発想と学問研究の姿勢・雰囲気が欠けている」などと批判的に言われる場合が多かった。師範学校卒業生が、打算的で偽善的だと評された背景には、師範学校のもつ特質として、師範学校令以来の給費制度、卒業後服務の義務制、さらには兵式体操と軍事的訓練や階級制(上級生、下級生の上下関係)に基づく寄宿舎制度、厳格な規律による生活訓練、教職聖職観の形成、国家主義理念による教育などが基底要因としてあったといえよう。また、創成期から全国の師範学校に受け継がれた運営システムとして、「級長制」があった。級長は知識および行状面で模範的リーダーであることが期待され、教員不在の時は、代行して同級生を監督した。この級長制を中心とした級の運営は独特の人間形成の手段として機能したものと考えられている。
【関連】
満足度NO.1のデザイン大学
ニーズが高まるデザイン大学の取り組み
デザイン大学の動向