よく、躁うつ病の人などで、「完全に治してから復職したい」と言われる方がいます。上司にそう言われたという方もよくいます。しかし、それは不可能なのです。上司がそうした考えの場合には、本人への説明を通じて、あるいは上司を交えた面接を行って、理解を促す必要があります。「病気の性質上再発リスクをゼロにはできないが、ある程度十分によくなったら復職できる。ただしその後も状態を維持するための治療、もしくは注意が必要である」というのが、正しい考え方なのです。なお、誘因が明らかな心因反応や、状況的または性格的な要因が強い神経症の場合には、問題となっていた誘因が状況の変化により消失したり、あるいは本人が問題の状況や性格要因を克服したというようなときには、治癒と言える場合も出てきます。